売れる音楽売れない音楽
CDが売れなくなって久しい。
もうCDが売れるようになる日はこないのだろうか。
なんてことを考えてしまうのだが、今は握手券や特典付きではあるがCDは売れているのだ。
だが多くのミュージシャンはその売り方を真似しない。
真似することは、音楽を捨てることと思っているようなミュージシャンもいるだろう。
彼らには今までやってきたプライドもあるし、100万枚売ってきた実績、成功体験がある。
成功体験というのはなかなか難しいもので、「これでうまくいったんだから」という考えが頭にこびり付いて離れないのだ。
確かにそうかもしれない。
いや、そうだったかもしれない。
そのやり方は、その当時正しかった。
しかし時代が違えばもうそれは成功の法則ではないのだ。
人は手に入らないものを欲しがる。
根源的な欲求だろう。
音楽はCDを買わなければ自由に聴けなかったし、TVや音楽ぐらいしか手軽に楽しめるものはなかった。
だから、100万人を超える人が「1枚」のCDを買った。
しかし今、音楽はCD以外でも聴くことができるし、インターネットを使えば、暇つぶしからビジネスまで何でもできる。
そうすると市場原理として色んな商売がネット上に出来てくる。
そうなれば、そちらにお金を使うようになり、希少価値のないCDにはお金は使わなくなるだろう。
今売れているCDはどういう仕組みか。
握手券を付けていると先に書いたが、歌手と握手するという行為は、誰でもできることではない、簡単には手に入らないものだ。
これからまた、握手することなんて誰でもすぐにできることじゃないかという風に時代が変わっていくかもしれない。
その時にはまた新しい「CD」の売り方が発明されるだろう。