インターネットと個人

最近個人間での物の売り買いがまた活発化している。
「また」と言ったのは、物の売買が始まったころは皆個人の間での取引だったからだ。
その内、商店ができ、卸す人が生まれ、誰が持って来たものかわからないものを買うようになった。
そんな歴史の話ではなくて、現代のインターネット上における商売についての話である。

インターネット上においても初めは個人間の取引というのが始まりとしてあったのだが、やはりすぐに「商店」ができ、利便性と安さで皆そこで購入するようになった。
しかし最近、自分のつくったものを自分で売りたいというニーズを叶えられるような状況になってきたのだ。
今個人間の取引ができるサイトはいくらでも見つかるし、委託という形態であれば数えきれないほどある。
自分だけの商店をつくることもできるし、カード決済も簡単に出来る。
「お店」というところに出かけていき、ものを購入するというのが一般的なスタイルではなく、直接個人から買い付けることの楽しさを売り手側も買い手側も知ってしまった。
いや、思い出してしまった。
特に第一次産業の生産者やクリエイターと言われる人達にとって、欲している人に適切な値段で売るということがストレスなくできることはとても大きい。
お客さんの喜びを直接知ることができるし、買い手を見つけられなかった人、安く買いたたかれていた人は、欲しい人に自分のつくったものが届くということの嬉しさは何にも代え難いだろう。
それがモチベーションに繋がり、資金も得ることができ、さらにいいものを産み出すという好循環だ。
インターネットは最近また加速して来ている。
そう、世界中の個人と個人を繋ぐというようなところまで。

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