サッカーの監督業
私はサッカーがスポーツの中で一番好きで、日本代表の試合はもちろん、海外で活躍する選手の試合も観るし、プレーの1つ1つを素人なりに解説することはできる。
だが、それは選手に関してであって、監督に対してはあまり関心がない。
生まれ故郷のプロサッカーチームの監督になってくれた有名な元日本代表監督のことは贔屓にしているし、志なかばで指揮を執ることを諦めざるを得なかった外国人監督も好きだった。
でも、そこまで彼らが何をしているか真剣に考えたことがない。
実際にプレーする選手の方にやはり面白みを感じるのだ。
だが、最近になって、今更だが監督の重要性に気付いた。
監督が私の好きな選手を出場させないことが増えたからだ。
これではいくら選手の方を見ていたい私でも、どうしようもない。
試合に出ない選手を見ることはできない、これは困ったことだ。
何故素晴らしい評価を得ている選手をこの監督は使わないのだという怒りにも似た疑問が沸いた。
彼は彼なりの哲学があるようだった。
人の評価は気にしない。
自分が目で見たプレーのみを信じる。
だから、その監督の前で素晴らしいプレーを試合で見せなければならないのだ。
好きな選手を試合に使わない彼はあまり信用できないが、そんな強い意志があるということを聞いて、すこし好感を持つことが出来た。
だが、現在10試合ほどを終えて順位は中ほどだ。
昨年優勝したチームとメンバーはほぼ変わらないのに、これだけ負けるということは、やはり監督の戦術というものは大きいのだろう。
いや戦術だけとは限らない、その監督に認められよう、褒めてもらおうとする選手たちのモチベーションや努力が大事な部分かもしれない。
監督をリスペクトすることで、選手は力を発揮する。
親に褒められたい子どもが頑張るように。